追手門学院小学校

校長挨拶

PRINCIPAL’S GREETING

追手門学院小学校は、明治21年(1888年)創立の西日本で最も歴史のある私立小学校です。大阪偕行社附属小学校として発足して以来、幾度かの校名変更を繰り返し、多くの方の力で苦難を乗り越え、今日まで存続して参りました。

創設者 高島鞆之助の理念

高島は、欧化政策が進む中、日本の礼儀作法が失われることを憂い、礼儀礼節を第一義とした、国際的に活躍する人材を育成する学校を創ろうとしました。躾教育はもちろん、開学当時から英語と西洋ダンスを科目として取り入れていることからその志がうかがえます。陸軍関係の施設である偕行社の附属小学校であったことから、厳しい躾教育を軍事教育、軍人養成と誤解されがちですが、実際には礼儀作法の伝統を重んじながらも先進の教育を取り入れる学校として歴史を刻んでいます。その証として、開学時は約半数を占めていた軍人子弟は、明治の終わり頃には1割程度にまで減少し、これに代わって躾教育による人格形成を目指した教育方針に賛同した官公吏、医師、銀行員、商家の子弟が通う学校と広く認識されるようになりました。資料からは卒業生で軍人になった者は僅かであることも読み取れています。

伝統を大切にして、新しい教育を取り入れる方針は今も変わらず大切にしています。そして、現在は「社会有為の人材育成」の教育理念の下、「敬愛・剛毅・上智」の教育目標を掲げ日々の教育活動を行っています。礼儀礼節を身につけ、「親切心や道徳心に満ちた心(敬愛)」「強靭な心身(剛毅)」「優れた知恵や知識(上智)」をしっかり育成しておくことは、将来のグローバルリーダーとして活躍する子どもたちにとって必要なことです。そして、人格形成にとって最も重要な小学生時代にこれらを学ぶことに大変意味があります。例えば、本校児童は、校門で礼をして登校し、礼をして下校します。これは、学校を愛し、共に過ごす先生や仲間への敬意や感謝を表す姿で、礼儀礼節を第一義とした教育の具現化でもあります。卒業した子どもたちは相手を敬った挨拶が自然にできる人に育ちます。

追手門未来型教育について

これからの我が国の初等教育はSociety5.0に求められる力を育成する学びを構築していかなくてはなりません。本校では授業でのICTの活用やネイティブティーチャーの英語授業は当たり前になっています。また、追手門型アクティブラーニングによって、より主体的、対話的な学習場面を創造し、学びを深めています。こうした新しい学びを益々発展させると同時に、初等教育にとって必要な学びの基礎基本も大切にしたいと考えています。「読み・書き・計算×ICT=追手門未来型教育」学びの基礎基本とICTの融合こそが、追手門の未来の教育と考えています。

地球全体におけるグローバル化がますます進む一方で、宇宙での活動が一般化しつつあります。本校では2022年より「世界・グローバル・宇宙・人間」をキーワードとしたさまざまな経験や学びを実現するための国際教育センターを設立します。そして、世界基準でモノを考え、夢を抱くことができる機会や場を設定していきます。現在、「SUNプロジェクト」として計画しているSilicon ValleyやNASA、国連といった世界を牽引する場所での実体験は、必ず世界や宇宙を見つめるきっかけになるはずです。また、世界で活躍するためには日本の良さも知っておかなくてはなりません。国際教育センターでは日本文化や日本の自然など自国をしっかり知る場の設定も大切にし、真の国際人を育てたいと考えています。

創設者高島の理念と常に時代をリードする精神こそ追手門学院小学校の真髄であり、本校ではこれを「伝統と革新」と表現しています。本校は、これからも「伝統と革新」を合言葉に、志をもって新しい歴史を刻み、在校生・保護者・卒業生・教職員のすべてが誇ることのできる学校であり続けたいと願っております。

学校長 井上恵二
学校長 井上恵二
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