教育の特色
OTEMON EDUCATION本校では、教育目標の一つに上智を掲げ、130年を越える歴史のあゆみの中で、実践と検証を繰り返し、常に時代の先駆けとなる教育を行ってきました。本校の教育は、まさに革新の積み重ねが伝統として結実した成果と言えます。創設者高島にはじまる先達の教育者の崇高な理念とこれからの時代に必要とされる教育が融合し、本校独自の教育が創り出されています。
ICTの活用
平成9年(1997年)に、デスクトップPC40台を配したPC教室を開設したところから本校の情報教育が始まりました。今では1人1台のタブレットPCや普通教室および特別教室全てに設置された大型電子黒板とが校内無線Wi-Fiでリンクし、シームレスなICT環境が整えられています。児童はまさしく自由自在にICT機器を活用しながら、スキルとデジタルシティズンシップを身に付けます。
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本校の取り組みと
ICT環境PC教室にて40台のデスクトップPCから始まった本校の情報教育も、今ではそれに加えて1人1台のSurface Goと校内に完備されたWi-Fi、普通教室及び特別教室全てに設置された大型電子黒板とレーザープリンタ、ICT活用に特化して設計されたメディアラボを活用することによって、場所を選ぶことなく、より発展的で柔軟な内容で学習を進めることができるようになりました。また、これらICT機器は情報の授業のみならず、各教科においても積極的な活用がなされ、本校の教育理念である『社会有為の人材育成』に基づいた教育活動に貢献しています。
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情報教育とロボット・プログラミング×教科
本校の情報教育は、「基礎的な内容」として、1~4年生まで週1時間、「情報の授業」として実施しています。機器の扱い方やマウス操作から始まり、情報リテラシーや資料作成に至るまで、多くのことを学習します。様々な学びの入り口となる小学校だからこそ、6年間のみならず、将来での活用を見据えて、『基本をきっちり押さえ、子どもの未来を支える』ことを目標とした教育カリキュラムとなっております。例えば1年生の終わりから2年生にかけては、キーボードのホームポジションから始まって、タッチタイピングの習得を目指した学習を行うなど、ICT活用に向けた基礎技術を徹底して学びます。
本校では、これら基礎技術の習得を目指した情報の授業とは別に、「発展的な内容」として、1~6年生まで「プログラミングの授業」を設けています。本校では、文科省が提唱する“プログラミング的思考力”を、『加速度的に複雑化していく未来社会において、物事の根本を抽出し、順序だてて構造化できる力』と捉え、子どもたちが身に着けるべき重要な力であると考えています。そこで、6年間の体系的な目標として、『様々なタスクを組み合わせ、課題を達成できる思考力の育成』を掲げました。目標達成に向けて、各学年において発達段階に合わせた内容を、様々な教科・単元に落とし込み、授業を行います。これら授業については、マイクロソフト社の教育イノベーダーの資格を持つ専任教諭が指導にあたります。1・2年生では、生活科及び算数科で逐次処理のアルゴリズムを体験的に理解させることを目指し、3・4年生では、LEGO社のEV3を使ったロボット・プログラミングを算数科及び総合科で扱い、低学年時より発展的な内容となります。5・6年生においてはセンサーを使用して、身近にあるものがどのようにプログラミングで制御されているのかを知り、実際に作ってみる活動を行います。
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課外活動としての
ロボット・
プログラミングまた、本校では授業内だけでなく、クラブ活動として「ロボット・プログラミングクラブ」があり、WROやファーストレゴリーグ(FLL)に参加するなど、活発に活動しています。さらに2019年には、西日本では初めてとなるレゴカンファレンスが本校で開催されました。多くの参加者が見守る中、本校児童を対象とした、ロボット・プログラミングに関する模擬授業などが行われました。その他、保護者向けのワークショップなども含め、様々な活動を通して、子どもたちの未来を支える情報教育を積極的に行っています。
グローバルマインド
創立当初から英語学習を取り入れてきた本校の国際教育は、聞く・話す・読む・書くの英語4技能の習得を基本とし、グローバルマインドを育てる教育に取り組んでいます。英語によるプレゼンテーションや海外姉妹校とのコミュニケーション、TOEFL Primaryの導入などを行い、国際社会で活躍するグローバルリーダーの育成を目指します。
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英語学習への
取り組み国際教育は英語学習と同義ではありません。しかし、現在においては「英語の4技能(聞く・話す・読む・書く)」がグローバルマインドを身に付けるための基礎となっているのは事実です。イングリッシュタイム(朝礼や午後学習の時間に取り組むネイティブ教員による英語指導)やネイティブ教員による少人数制授業などを通じ、日々英語に親しむことで、おのずと英語の力が身についていきます。
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姉妹校との交流
ハワイのマノアスクール、オーストラリアのホーランドパークステイトスクールとは共に30年以上にわたり姉妹校として毎年交流を行っています。希望する児童は、春休みや夏休みの期間を利用し、直接現地でホームステイを行って、授業に参加したり、伝統文化に触れたりして貴重な体験を得ることで、グローバルな視野を養います。近年ではインターネットを活用し、本校と姉妹校の教室を繋いで交流を行うことで、直接現地に行かない児童も、物理的な距離を越えて世界を感じることができるようにしています。
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国際教育センター
プロジェクト本校では現在、『国際教育センター』の設立を目指してプロジェクトを推進しています。同センターは世界で活躍する人材育成を目指し、世界基準で夢を持つことのできるグローバルリーダーとしての資質を育てます。同センターでは、シリコンバレーでのSTEAMキャンプ、国連本部やNASAの訪問、姉妹校との交流行事の充実、英語学習の研究などに加え、日本の伝統や文化を大切にするマインドも養うなど、「世界・グローバル・宇宙・人間」をキーワードに、小学校としては類を見ない先進的な取り組みを行っていきます。
読み・書き・計算
数多くの先進的な教育に取り組んでいる本校ですが、学習の基本はこれまでと変わらず大切にしています。本校ではこれを「読み・書き・計算」と表現し、児童に徹底しています。姿勢よく着席し、正しく鉛筆を持ち、丁寧にノートにまとめる。伝統的に脈々と続く学びの基本があってはじめて、革新的な学びによる相乗的な効果が得られると考えています。
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音読から読解へ
読むことは、書いてある内容を理解するに至るプロセスにおいて重要な意味を持ち、全ての教科の基礎となるものです。本校では特に低学年を中心に音読を重視し、国語の学習に限らず、みんなで声に出して文を読むことから始めます。意味内容が立ち上がるように音声表現することができれば、それは文意を理解できたことになり、次なる思考のステップへ進むことができます。低学年から読書を習慣づけ、新聞記事の読解などを通じ、文章を深く読み解く能力を養います。
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書いてまとめる
本校の教員の板書は実に練り込まれています。児童ははじめはこれを書き写すことから、ノートをデザインし、まとめ上げる力を養います。ICTを活用し、プレゼンテーション資料を作成するうえでも、この「まとめあげる力」が必要不可欠なことは言うまでもありません。正しく書くことを繰り返し経験することで、児童の書く力は、インプットした内容を整理して記録するレベルから他者に対してアウトプットできるレベルへと、大きく成長を遂げます。
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計算がもたらす
効果本校では毎学期、計算大会を開催します。コンピュータの発達した現代において、計算力は人間にとって必要ないのでは?という疑問があるかもしれません。しかし、計算式の論理的な構造を理解するには具体的な計算経験を避けては通れないと本校では考えています。つまり、「なぜそうなるのか」を理解する上で計算力は非常に重要であるということです。近い将来、児童が一般的な定理に到達するまでの重要な過程として、本校では計算力を高める取り組みを積極的に行っています。